【アスリート&指導者向け記事】なぜ言語化が重要なのか?
これは前回の『【アスリート&指導者向け記事】動作習得のポイント』の続きです。
まだの方は先にこのページ下のリンクから前記事をお読みください。
前回「動作を言語化しその言語と動きを結びつけて記憶するのが技術習得の第一段階」だと書きました。
天才に言語化は不要??
しかし一部の優秀なアスリートは言語化など逆に邪魔になり、言語より自分のフィーリングで動作習得ができてしまう。
子供の頃から運動神経の良かった人に多い、見て真似して身体感覚で動きのコツを掴んですぐにトレースできてしまうタイプ ですね。
ただそれは運動に取り組む人全体の1%ほどのような気がします。
非言語化と伝統的組織運営の問題点
言語化しない指導の利点としては、そのある意味感覚でできる超アスリートをふるいにかけてあぶり出すためには有効です。
だから古くからの芸事の世界では「見て覚えろ」と言い、 そうする事で才能がある上で自分には忠実な家元制度に適した弟子が見つかる仕組みなのです。
その仕組みと封建的な上下関係、さらにそれが既得権益に結び付くと、競技のトップが指導のトップになる。
そうするとまた同じように感覚で理解できるトップと「何だかわからないけど付いて逝きます!」という人がいる組織ができる。
古い体質の組織ではこれはある意味とても都合が良かったわけです。
これはスポーツだけでなく、あらゆる日本の組織に見られる現象です。
今求められるのは言語化された指導
では言語化することによってどんなメリットがあるのか?
もうお分かりだと思いますが、一部の超エリートより、すぐには習得できないが、時間をかけて分析しながら技術を身につけるタイプの人を救い上げることができるのです。
それが全体の20%〜30%いたとして、その中には考えて分析することで、工夫してより強くなる人もいる可能性がある、ということです。
もしかしたらその中には「言語化しなくてもすぐできる器用な人」を超える「努力の天才」がいるのではないかと思うのです。
僕は那須川天心選手はそういった「努力の天才」の 頂点なのではと思っています。
そんな人材を埋もれさせないためにも、より一般化できる指導法として、言語化が重要だと考えています。
僕はトップ選手を育てるというより、フィットネスの世界に長くいるので、1%の人も取りこぼしたくない。
またトレーナーの育成をしているので、言語化し、それを理解する人しか、フィットネスの指導者には向いていません。
だからこそ僕は言語化にこだわるのだと思います。
アスリートの方へ
自分の今持っている技術、これから習得したい技術、苦手を克服したい技術など全ての技術を言語化してください。
その際、あなたの指導者にどう言語化するのか?
その指導者が言語化できていないとしたら・・・
あなたが本当にその競技が好きで上手くなりたいなら。
スランプになっても苦しまず、すぐに復活できるような選手になりたいなら。
人間関係や義理人情や環境要因に負けず、どうすればベストなのかを深く考えてください。
トレーナーの方へ
あなたがより多様なタイプの顧客に運動指導という商品を継続して買っていただくためにも言語化は必須です。
ぜひ日々の指導で試してください。
きっと指導の幅は広がるはずです。
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