2種目を組み合わせる方法
セッションの中でファンクショナルトレーニングと言われるエクササイズ種目の組み合わせを使って、動作の質を向上させながら筋力や安定性の強化をする場合、僕は良く「2種目の組み合わせ」でセットを組みそれを反復し、異なるいくつかの「2種目の組み合わせ」でワークアウトプログラムを構成する手法を用います。
従来のウエイトトレーニングでは「2種目の組み合わせ」をする場合、例えば上腕二頭筋と上腕三頭筋のように拮抗筋同士の種目を組み合わせる「スーパーセット」という手法が使われる事があります。
スーパーセットでは拮抗関係ではありますが共に近い部位のトレーニングとして用いるので、例えば上記の場合「上腕」という限られた部位に筋疲労と血液貯留を促し、俗にいう「効いている」という状態を作るために採用する事が多いのです。
しかし岩沢がセッションで「2種目の組み合わせ」を用いる場合は手法も目的も違います。
例えば上の画像の「BODYBOSS ヒップスラスト」と「Rip プレス」の組み合わせ。
BODYBOSS ヒップスラストは股関節の伸展運動に負荷がかかっており、体幹についても身体の前後(矢状面)の安定性が求められ、後面の運動連鎖(ポステリアチェーン)が重要なエクササイズです。
Rip ブレスは肩関節の水平内転と肘関節の伸展が主な運動動作であり、体幹については身体の前後だけでなく、回旋方向(横断面)の負荷がかかっており、前面の対角線上の運動連鎖(アンテリアオブリークチェーン)が重要なエクササイズです。
つまり2つの種目間では関節の動きも体幹の安定性についても全く異なっており、連続してもそれぞれの種目がもう一つの種目を阻害しない組み合わせなのです。
こうする事で以下の利点があります。
・インターバルの時間を取らなくても、動作のクオリティを落とす事がない。
・インターバルの時間を取らない事で単位時間当たりの消費エネルギーを稼ぐ事ができ、代謝系のトレーニングになる。
こんな「2種目の組み合わせ」を複数で全体のトレーニングプログラムを構成する事で、様々な基礎動作をカバーする事ができ、全身のワークアウトをする事ができるのです。
もちろん筋肥大なら上記の「スーパーセット法」もありでしょうし、動作のクオリティの向上と代謝系トレーニングとして消費エネルギーを稼ぎたいなら岩沢の考え方もあり。
大切なのは「目的を達成するため」に適切な方法を選択する事なのです。
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