お金の話をしましょうか?
新しい時代が来るとお金との関係性にも変化が訪れます。
それはどんな変化なのでしょうか?
成長と聞いた時、あなたは何を意味しますか?
成長=経済成長でしょうか?
なぜ企業は、ビジネスは「右肩上がり」でなければいけないのか?
あなたは考えた事がありますか?
もちろんお金は重要です。
僕もそれは痛いほどわかっています。
少し僕の話をさせてください。
僕が成人してほとんど両親の話をしないのは、全く良い思い出がないからです。
僕は13歳の時に文字通り映画のような夜逃げをして、関西から関東に出てきました。
夜逃げをする直前の事を今でもはっきりと覚えています。
当時なぜか必要のないほど大きな家に住んでいました。
両親は商売をしていましたが、ある頃から店を多店舗化し大型化していきました。
それは一見成功に見えたのかもしれませんが、僕は成功を実感したことも、その成功に意味があるとも思えませんでした。
なぜならお金があっても父親はとても心が弱く、DVを繰り返しよくわからない宗教に走り、家族の仲はいつも悪く、団欒や笑顔は一切なかったからです。
両親から人として何かを学んだ記憶はありません。
そしてある時から商売が立ち行かなくなります。
それによって家族はバラバラになりました。
そんなある土曜日の午後、家に帰ると大きな和室にある父親自慢の天然木から切り出したという無駄に大きい座卓の上に土足で片膝を立てて座り、瓶ビールを飲む知らない大人が二人いました。
そう見るからに、です。
その意味は13歳の少年にも十分すぎるほどわかりました。
それから1週間ほどして僕と僕の家族は全てを失い、夜逃げをしました。
父親と僕を含めたそれ以外の家族は別々に逃げました。
その時僕は一番年下でしたが、僕以外の家族はみんな女性だったこともあり、そしてその3年前から武道の修行を積んでいたことから「相手と差し違えても家族を守るんだ」と思い、剣道の竹刀袋に黒檀の木刀を入れ、それを肌身離さず持っていました。
それは家族に対して愛情があったからというより、生存本能です。
父親が借金をした相手が悪いとはいえ、そんな理不尽な暴力で傷つけられる事を僕の生存本能は許さなかったのです。
その後しばらく僕は本名を名乗ることもできず、友達も作らず、学校に行くこともできませんでした。
もちろん生活は困窮していました。
だから欲しいものがあるときは中学・高校とずっとバイトをして稼いでいました。
僕がこの仕事を始めたのも普通のバイトでは到底学費や生活費が稼げないからです。
嘘でも脚色でもなく、完全な実話です。
異常ですよね。13歳の少年が本当に差し違えようと思っていたのだから。
ただ僕が幸運だったのは、道を踏み外す事がなかった事です。
家族仲が悪く、親に構ってもらうこともなく、DVを受けていたからこそ「人はどう生きれば良いのか?」を必死に一人で考え、答えを見つけなければならなくて、道を踏み外している場合ではなかったのかもしれません。
だからね、お金がない辛さはわかっているつもりです。
でもなぜか、いやだからこそなのかな?
「右肩上がりに経済成長を繰り返すこと」にどうも違和感があるのです。
それは何のため?それでどうするの?と思ってしまうのです。
高価なものにはどんな価値があるのでしょうか?
例えば僕が最近買って「価値がある」と思ったのはiPad Proです。
Apple Pencilと合わせて15万円ほどしましたが大満足です。
無印iPadとは違い、格段の処理速度でサクサクと多くの仕事をストレスなくする事ができます。
4月の自粛期間に入って40本以上の動画を撮影し編集しアップする事ができたのもiPad Proを使っているから。
きっとこのiPad Proから価格の100倍以上の価値が生まれるでしょう。
こういう事には価値があると思います。
僕にとってお金の価値は機能と実用性との等価交換であり、それに対してワクワクする幸福感を感じます。
それはとてもエモーショナル(情緒的)なものです。
だから人それぞれが自分の心を満足させるためにお金を使っても何の問題もないと思います。
しかしそこで求めているもの心の喜びが「享楽」や「悦楽」なのと「歓喜」なのでは大きな違いがあるのではないでしょうか?
どんなにビジネスを大きくしたとしても最終的に得たお金が「享楽」や「悦楽」、「エゴ」や「自己満足」に使われたとしたら?
そうなんです。
これからの時代に変わるのは喜びの概念です。
人が最も幸福感を感じ「喜び」の感覚を感じるのは「人を幸せにしている」「社会を良くしている」という実感がある時だということは心理学的にも脳科学的にもすでに証明されています。
「享楽」や「悦楽」を追い求めてもキリがないのは、それが「真の幸福感」につながらないので当たり前の話なんです。
だからこそ「新しい時代」では
1.ビジネスで得たお金の使い方が変わります
2.どんなビジネスがお金を生み出すのか?その中身が変わります
だからこそ「どれだけビジネスを大きくするのか?」「どんなクオリティでビジネスをするのか?」が変わるのです。
今まではもしかした「儲かる仕組」が大切だったのかもしれません。
さらに「成長のスピードと数」が求められてきたのかも。
でもこれから必要なのは「質」と「社会的価値」です。
さらにお金を得るのは「享楽」ではなく「歓喜」のため、「真の幸福感」のためになるのです。
別に綺麗事ではなく、実際にそうなるでしょう。なぜなら我々は実感したからです。「命」そして「愛情」と引き換えにできるものなど何もない事を。もう今までの方法では人類は限界にきているのです。
僕には僕の歴史があり、そこから答えを見出しました。
もちろんそれはこれからの新しい世界を見越した上で、考えに考え抜いて出した答えです。
だからこれを読んで批判や反対意見があるのは当然です。
0コメント