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ダイエットのためだけでなく、人が健康を保つためには、一定以上の消費エネルギーを保つことは重要な要素です。
なぜなら消費エネルギーを増やすこと=活動量を増やすことであり、それは不活発によって起こる様々なリスクを減らすことにつながるからです。
簡単に言えば、たくさん動けば筋肉は弱まらず、心臓や肺の機能も衰えることなく、血液も循環させることができ、全身の機能の低下を防ぐことができるのです。
人間のエネルギー燃焼は以下の要素で決まります。
・基礎代謝=生命維持のためのエネルギー産生 エネルギー消費量の約60%は基礎代謝
そのうちの約18~20%を筋肉が占めています。
あなたが女性で基礎代謝が1200kcalだと仮定します。
あなたの体重が50kgであなたの骨格筋率が32%だとすると骨格筋量は16kg
基礎代謝中筋肉が消費するエネルギー = 216kcal
筋肉1kgあたりの基礎代謝での消費エネルギー = 13.3kcal
→筋肉をつけてもそれほど基礎代謝は向上しません!
だから筋肉を増やせば、じっとしていても脂肪が燃えやすくなるなんてトレーナーに言われても、絶対信じないでください!
・食事による体熱産生=TEF : Thermic Effect of Food
単に食物の栄養素の酸化(燃焼)のみならず、“消化、吸収、輸送、代謝、貯蔵など食物の体内プロセスに必要とされるエネルギー”を指します。
でもそれを増やすために体熱産生につながるものを必要以上に食べるなんてナンセンスなのはいうまでもありません。
・活動熱産生
運動性活動熱産生 Exercise Activity Thermogenesis = EAT
非運動性活動熱産生 Non-Exercise Activity Thermogenesis = NEAT
例えばジムで30分バイクを漕いでも200kcalしか消費しなくてがっかりなんて事もありますよね。
これがEAT、頑張った感はあってもそれほど高い数字にはなりません。
それよりももっとも個人差が大きいのがNEATです。
つまり日常でどれだけ体を動かすのか?
これは消費エネルギーを稼げるだけでなく、冒頭にお話ししたように疾患のリスクを減らすことにも繋がります。
NEATを増やすための基本は「立ち上がること」です。
立ちっぱなしよりも座っているところから立ち上がる、この体位変換が重要です。
オーストラリアの研究機関が座位時間と総死亡リスクについて調査した結果によると 、1日の総座位時間が4時間未満の成人に比べて、 8~11時間の人だと15%増、11時間以上だと脂肪リスクが40%増ということがわかったのです。
これは喫煙よりリスクが高いとも言われています。
そして このリスクは、WHOが推奨する1日30分以上のウォーキングやランニングなどの運動を週5日実施していても相殺できないのです。
またNASAでの研究では、血圧、血中中性脂肪などを正常に保つためには 1日32回以上=勤務中 であれば15~20分に1回、椅子から立ち上がる動作をすることが必要という結果に。
つまり1時間に最低2分、できれば5分は立って歩き回りましょう!
これができていないのに1日に1回、ジムでワークアウトをしてもストレス解消になるかもしれませんが、健康増進やダイエットにはあまり効果がないのです。
ましてや、あなたがジムのワークアウトが好きではないのに、健康やダイエットのために無理やりジムに行っているなら。
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